トーンコントロール付きラインアンプNo.4      令和元年5月22日  


トーンコントロール付きラインアンプNo.4


《 はじめに 》

 長年使用していたラインアンプは利得が7倍程度であるため、メインアンプの電力感度が高い場合のVRは9時方向となっていた。
これでは微妙な音量調整が難しく、利得が1倍程度のラインアンプの必要性を感じていた。
 一方、個人的にはトーンコントロールを必要とするので、このラインプリアンプを製作することにした。

《 回路構成 》

 前段は12AU7A片ユニットのカソードフォロアー、後段は12AX7ASRPPの2段構成とする。
 トーンコントロールはラックス型と呼ばれるNF型を使用する。 この方式は非常に素直な特性が得られることが特徴であるが利得は1倍である。 そのため、カソードフォロアー段の損失の影響で全体の利得は1倍未満となる。 
 B電源は230Vを両波整流後、3段のπ型フィルターで平滑して供給する。 ヒーター直流点火とし、12.6Vをブリッジ整流後、π型フィルターで平滑し、12.6Vに調整して供給する。



《 測定結果 》

 TC特性は最大、最少およびフラット位置で測定した。
 出力端子における残留雑音は0.03mV程度で良好、VR最大でもほとんど増加しなかった。 1KHZにおけるノンクリップ最大出力電圧は、発振器の最大出力電圧の制限を受けているため23V以上は測定不能であった。 出力電圧1Vにおける歪率は0.02%以下と良好であった。出力電圧0.5V未満、3V超は発振器出力と歪率計の感度の兼ね合いで測定不能。







 クロストーク特性は高域で少し悪化しているが概ね良好であった。




 通気口を上下に空けている効果で、長時間使用しても温度上昇は少ない模様。


背  面


内 側 上 部


内 部 配 線

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