3CHデバイダー内蔵型TC付きプリアンプ3号機 平成24年6月4日


12dB/oct 3CHデバイダー内蔵型TC付きプリアンプ 3号機


《 はじめに 》

 この3CHデバイダー内蔵型TC付きプリアンプ3号機は、リボン型ツイーター(DECCA DK−30)を入手したことで中音と高音のクロスオーバー周波数の変更が必要となり製作した。
 そこでフォステクスFT−48Dを使用する場合とDK−30を使用する場合でクロスオーバー周波数を変更できるようにした。
 今回はフロントパネルを特注し、木製ケースに収めるようにした。ただ、フロントパネルの図面作成時には気が付かなかったが、実物が届いた時点で配置が良くないこと、全体のサイズが大きすぎることに気が付いたが後の祭りである。
 木製ケースの仕上がりはまずまずである。木製ケース奥からシャーシーを挿入し、底部からビス止めした。上下には放熱用の通気口を設けている。

《 回路構成 》

 以前作成した3CHデバイダー内蔵型プリアンプ1号機2号機プリアンプとほぼ同じ回路構成であるが、少し変更した部分もある。 真空管は増幅部に6DJ8、フィルター部にECC81を使用した。電源部が別ケースであることからアース母線方式ではなく、シャーシーアース方式とした。
 初段グリッドに3.9KΩ、フィルター各段のグリッドに3.3KΩを挿入しているが、1KΩでは発振を誘発した。 しかもグリッドに直結するために電線の先端に半田付けし熱収縮チューブをはめて取り付けた。
 3CHデバイダー部は低音と中音のクロスは159HZ、中音と高音のクロス切り替えには8ピンUSソケットにコンデンサーを装着したUSプラグを差し込む方式とした。 また、電源部は平滑回路定数と定電圧回路定数の小変更を行い、B電圧を少し低くした。



《 測定結果 》

 下図はフィルター特性とトーンコントロール特性である。ξ=1の−6dBクロス、−12dB/OCTの特性である。 トーンコントロール特性の測定はトーンコントロール出力端にて実施した。なお、クロス1574HZにおけるデータは部品不足のため未測定である。
 トーンコントロールは俗にラックス方式と呼ばれているNF型である。 特性は最大位置と最少位置で測定したが、最低域の上昇が少ない原因はNFBが少ないためと思われる。
 各出力における残留雑音は高音0.02mV、中音0.02mV、低音0.01mV前後であるが、スピーカーに耳を近づけてかすかに聞こえる程度である。



背  面 (ビスの配置が少し不規則になっているのはご愛嬌)



電 源 部

内 側 上 部

内 部 配 線

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