直結カソードCHドライブ2A3シングルアンプ8号機
平成30年12月27日
直結カソードCHドライブ2A3シングルアンプ8号機
《 はじめに 》
このアンプは8台目となる直結カソードチョークドライブ2A3シングルアンプである。
《 使用部品 》
出力トランスはタンゴ製U−808、電源トランスはラックス製4A46、CHコイルは春日製KAC−5150、カソードCHはノグチ製PMC−80Hを使用する。
出力管はジムテック製2A3、初段とカソードフォロアー段には5極3極複合管であるPhilips製6AW8Aを使用する。
ケースはリード製MK−350を使用する。
《 回路構成 》
初段6AW8Aの5極部で利得を稼ぎ、3極部で直結カソードCHフォロアードライブとする。
6AW8はTVの同期分離用(3極部)、映像増幅用(5極部)である。
2A3の自己バイアス用カソード抵抗は通常750であるが800Ωを使用している。
ドライブ段カソード電圧+2.5Vと相殺されるためこれで良い。
また、ヒーターはDC-DCコンバーターを使って直流点火とし、ハムバランサーは使用していない。
《 最大出力、測定結果 》
1KHZでは入力0.75V時に最大出力5.6W(LCH)5.4W(RCH)が得られた。RCHが少し低い原因は特性のばらつきと思われる。
直結カソードチョークドライブの効果で通常のCR結合ドライブよりはかなり大きい最大出力が得られた。
20HZにおける最大出力は中域の35%程度まで低下しているが、シングルアンプとしてはまずまずの低域特性が得られた。
周波数特性は10HZで−0.2dB、86KHZで−3dBであった。
ひずみは少し多めであるが、直熱管の特有の先端が丸くなるクリップ波形を示している。
残留雑音はLCH0.8mV、RCH0.6mVで少し多い。クロストーク特性は低域で少し悪化しているが、特に問題ないレベルであった。
NFBは約6dB、DFは5.2(ON/OFF法)であった。
《 その他 》
6AW8Aに使用したシールドケースはオークションで入手した高さ68oの製品であるが、高さ60oのものでも使用できる。
内部配線
背 面
|