名 称 | ヒーター | 6GB3A | 6.3V1.2A | 6DQ5 | 6.3V2.5A | 12AV5A | 12.6V0.6A | 17KV6A | 16.8V0.6A | 21GY5 | 21V0.45A | 23JS6 | 23V0.6A | 25E5 | 25V0.3A | 35LR6 | 35V0.45A | 36LW6 | 36V0.45A | 40KG6A | 40V0.3A |
まずは手始めに35LR6(3結)シングルアンプに挑戦することにする。
《 使用部品 》 出力管は手持ちのトランスの関係で35LR6を使用する。初段はDUMONT製6267、直結カソードフォロアー段にはGE製6CG7(6FQ7)をパラで使用する。 電源トランスはタンゴ製ST−250、CHコイルは山水製C−525、出力トランスはタンゴ製U−808を使用する。 また、ヒーター電圧確保のため24V1Aのトランスを使用する。 シャーシーは奥澤製O−5を使用する。 《 回路構成 》 初段の6267は5極管接続で利得を上げ、6CG7(6FQ7)パラで直結カソードフォロアードライブする。 35LR6のヒーターは24V+6.3V+6.3V(36.6V)から2.5Ω6W(5Ω3Wパラ)ドロップ抵抗で下げて供給する。 B電源は150Vタップを使用して倍電圧整流する。マイナス電源は38V(DC150mA)を3倍圧整流して供給する。 出力段はカソード抵抗600Ω(100Ω5W+500Ω25W)の自己バイアスとカソードフォロアー段固定バイアスの折衷型とする。 最終的にプレート実効電圧276V、バイアス電圧−60V、プレート電流100mAに設定した。 プレート損失は約27Wで許容値の90%、SG損失は約1Wで許容値の20%となった。 水平出力管のSG電圧を高くするとプレート電流が増加するため、必然的にバイアス電圧も高くしなければならない。 このアンプでは初段のみでドライブ電圧を確保しなければならないため、初段のプレート供給電圧は可能な限り高くしなければならない。 《 最大出力、測定結果 》 1KHZでは入力0.9V時に最大出力10Wが得られた。 低域では少し低下しているが、18HZから55KHZまでは5Wをカバーしている。 残留雑音は左右とも0.2mV、NFBは7dB、DFは4.3(ON/OFF法)であった。 容量負荷時の矩形波応答は比較的良好である。 周波数特性は10HZで−0.2dB、69KHZで−3dBとなった。(0dB=0.7W) 周波数特性上では500KHZにピークが発生しているが問題ないレベルと思われる。 20HZにおけるノンクリップ最大出力は中域の約50%が得られ、シングルアンプとしては優れている。 その理由は35LR6(3結)の内部抵抗が低いこと、OPT1次側インピーダンスを2KΩとしたことに依ると思われる。 《 その他 》 36LR6の最大SG電圧220Vに対して276Vであるが問題なく動作している。問題のSG損失は最大出力時もほとんど増加しなかった。 プレート電圧を300Vに上げれば12.5Wまで増加し、300Bよりもはるかに高効率アンプに仕上げることができる。 この状態で長期安定動作が可能であれば、価格の安い水平出力管はもっと活用されるべきであるが、ヒーター電源の確保が問題となる。 背 面 内部配線 |
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