直結カソードフォロアードライブ5998Aシングルアンプ2号機 平成22年6月6日 直結カソードフォロアードライブ5998Aシングルアンプ2号機 《 はじめに 》 最近製作した2台のシングルアンプ、EL−34シングルと5998Aシングルアンプはどちらも嫁入りしたので、手元にシングルアンプがなくなってしまった。 そこで、新たにOPTを購入してこのアンプを製作した。 《 使用部品 》 OPTはPMF−15WS(ノグチ)、電源トランスは40年前のコロンビア製セパレート型ステレオ(6BM8PP)から取り外したもの、CHコイルはPMC−1018HW(ノグチ)、ケースはリード製MK-350を使用した。 電源トランスには98V倍電圧整流、電流容量DC180mAの巻き線があり、シングルアンプには好適であった。 倍電圧回路にはコロンビア製アンプから取り外した180V100μF電解コンデンサーを使用した。 容量をチェックしたところ120μF前後の値を示し、絶縁状態も良好であったたので、十分使用可能と判断した。 昔のブロック型電解コンデンサーは結構タフな印象である。家庭用であり、使用時間が少なかったことも影響しているかも知れない。 出力管の5998AはGE製、6EJ7、6AQ8はともに松下製を使用した。 6EJ7はテレビ用の高gm管であり、6267よりも3dB以上利得が高い。 《 回路構成 》 1号機とほとんど同じ回路構成であるが、この2号機はカソードフォロアー回路のカソード抵抗に定電流ダイオードE−202(2mA)と4.7KΩを直列にして使用した。 その結果、CRD両端電圧は40V程度となった。なお、E-202の最高使用電圧は100Vである。 カソードフォロアー段のマイナス電源は12Vを両波4倍圧整流で−65Vとして供給した。 出力管バイアス電圧以上のマイナス電圧を用意しなければこの段が先にクリップを発生するので注意しなければならない。 今回は5998Aのバイアスが−34V程度であることから−48V(ZD24V×2)とした。1号機は−56Vである。 《 最大出力、測定結果 》 最大出力は4.8W(クリップ開始)が得られた。 プレート電圧が数V高いにも関わらず、1号機の最大出力を少し下回っている原因はOPTの定損失が少し多いためであろう。 NFBは内側ループ6dB、外側ループ6.6dBである。残留雑音は0.2mV、DFは7.2(ONOFF法)であった。 利得増加の影響でNFBが増加した結果、歪はかなり低下し、DFは大きくなっている。また、残留雑音は内側ループNFBが増加した影響か、増加している。 《 その他 》 今回使用したカバー付きケースはシャーシー深さが40mmである。縦型電解コンデンサーは横向きに取り付けなければ収まらないので、もう少し深い方が組み立て易い。 6EJ7は6267と比較してはるかに安価であるがマイクロフォニック雑音にはあまり強くないようである。6BL8等の複合管を使用しても費用は同程度である。 今回の改造箇所
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