直結カソードフォロアードライブ6GA4シングルアンプ   平成23年6月15日 


直結カソードフォロアードライブ6GA4シングルアンプ


《 はじめに 》
 今月改造したばかりのUZ-42シングルアンプは5極管接続では音に不満があり、3極管接続では最大出力があまりに小さい。 そこで、手元にあった6本の6GA4から使えそうなものを選別して6GA4シングルアンプに改造した。

《 使用部品 》
 出力管の6GA4以外の主要部品は「17KV6Aシングル」「UZ−42シングル」と同じである。 勿論、6GA4は東芝製であるが、オークション落札相場は結構高値である。

《 回路構成 》
 回路構成で変更した箇所は次の通りである。
  (1)初段プレート負荷抵抗220KΩを100KΩに変更
  (2)初段カソード抵抗2.2KΩを1KΩに変更
  (3)電源電圧調整用抵抗を100Ω+56Ωに変更

《 最大出力、測定結果 》
 最大出力は4W(クリップ開始)が得られた。6GA4の規格ではプレート電圧250V時2.2W、280V時3.2Wの最大出力である。 したがって、プレート電圧262V時に得られる最大出力は2.7W程度と計算される。このアンプでは4W(クリップ開始)が得られ、約50%増加していることになる。
 NFBは内側ループ6.2dB、外側ループ7.1dB、DFは14.2(ONOFF法)、残留雑音は両chとも0.08mVであった。 利得が下がったことによりNFBが減少したが、歪は少し低下し、DFはかなり大きくなっている。

《 その他 》
 グリッド電流が流れやすい3極出力管にはA2級ドライブは非常に効果的である。また、3極管は入力容量が大きくて高域特性が悪化しやすいが、これに対してもA2級低インピーダンスドライブは効果的である。
 周波数特性、10KHZ矩形波応答を見ても左右の特性にバラツキがみられる。これは出力トランスの特性と思われる。 下の写真は無帰還時の10KHZ矩形波応答であるが、すでに左右で違った様相を示している。最終特性でも、その痕跡ははっきりと残っている。
 OPT特性の不揃いは良く見られる事象であるが、耳で聴いた限りでは判別不能である。
 このアンプはサブシステム用としてしばらく使えそうである。特に夏バージョンとして。

  
   Lch                   Rch  


内部配線





LCH 8Ω 1W 矩形波
100HZ
1KHZ
10KHZ
10KHZ(0.1μF)
10KHZ(0.47μF)

RCH 8Ω 1W 矩形波
100HZ
1KHZ
10KHZ
10KHZ(0.1μF)
10KHZ(0.47μF)






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