プレート電圧 | 250V |
285V |
250V |
スクリーン電圧 | 250V |
285V |
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カソード抵抗 | 410Ω |
440Ω |
650Ω |
無信号時プレート電流 | 34mA |
38mA |
31mA |
最大出力時プレート電流 | 35mA |
38mA |
32mA |
無信号時スクリーン電流 | 6.5mA |
7mA |
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最大出力時スクリーン電流 | 9.7mA |
12mA |
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負荷抵抗 | 7000Ω |
7000Ω |
4000Ω |
全高調波歪率 | 8.5% |
9.0% |
6.5% |
最大出力 | 3.1W |
4.5W |
0.8W |
なお、5極管接続時の最大プレート損失は11W、最大スクリーングリッド損失は3.75W、3極管接続時の最大プレート損失は10Wである。(いずれも設計中心値) |
まずはUZ−42を5極管接続として製作し、その後、3極管接続に変更する。 初段は6U8の5極部を使用し、3極部で直結カソードフォロアーとしたもので、ほとんど変更していない。6U8のカソード抵抗を変更し、スクリーン電圧を調整した程度である。 42のカソード抵抗を規格よりも少し大きく470Ωとしているが、直結である6U8(3極部)のカソード電圧(+2〜+3V)が差し引かれるためであり、規格の440Ωではプレート損失がオーバーする可能性がある。 UZ−42(P)の内部抵抗は約80KΩと高く、低域遮断周波数が少し高くなっている様で、10HZで−2.2dBとなった。 高域に関してはまずまずの特性と思われる。 UZ−42の1本(Rch)が少し劣化している影響で最大出力が少し小さい。 Lch4.4Wとほぼ規格通りの最大出力が得られたが、Rchは3.9Wで4Wを下回っている。 残留雑音はRch0.2mV、Lch0.3mV、DFは4(100HZ、オンオフ法)であった。 高域の周波数特性に左右でかなりの差があるが、OPT特性の不揃いが原因と思われる。 3極管接続時の内部抵抗は2.6KΩ程度まで低下する効果で低域特性はかなり改善されている。100HZ矩形波参照。 ただ、NFB抵抗を2.2KΩから1KΩに変更したにも関わらず、並列の1000PFはそのままであるため高域の減衰量が小さくなっている。 ピークやディップの位置に変化はない。 しかし、最大出力はRch1.55W、Lch1.45Wと約1/3に低下した。もっとも、規格の0.8Wと比べれば約倍増である。 残留雑音はRch0.12mV、Lch0.15mV、DFは6.6(100HZ、オンオフ法)であった。電力感度が低下した分、残留雑音が低下している。DF値があまり大きくなっていない理由は、NFB量の低下と思われる。 直結カソードフォロアードライブは、5極出力管ではあまり効果は見られず、3極出力管では効果が著しい。 5極管接続時の出力増加はOPTの損失分を少し上回る程度で、15%程度であるが、3極管接続では2倍近くまで増加している。 クリップ波形をオシロスコープで観測した際、波形の上側から始まることから考えればカットオフしていることが考えられる。 A2級ドライブではプラス領域までドライブするわけであるから、バイアスを少し浅くした方がカットオフから逃れることができる。 したがって、プレート電圧を少し低くし、バイアスを浅くした方が最大出力が増加する傾向がみられる。 しかし、プレート電圧を変えずにバイアスを浅くするとプレート損失がオーバーする可能性があるので気を付けなければならない。 しかしながら、UZ−42は内部抵抗が高く、古典的な球と思われる。 その当時は2A3がもてはやされていた時代であるから(今でも続いている)、5球スーパーラジオ用として電力効率を追求した結果の産物ではないだろうか。 5極管接続で使用していたRchのUZ-42が少し劣化していたため、3極管接続では別のUZ-42をRchに使用した。 5極管接続時の最大出力はLchの方が大きいにも関わらず、3極管接続時の最大出力はRchの方が大きくなっているのはそのためである。 |
内部写真(3極管接続時)左上の470Ω20Wセメント抵抗はB電圧調整用(56Ω20Wは5極管接続時使用) |
《 3極管接続時の矩形波 》 |
《 5極管接続時の周波数特性 》 《 3極管接続時の周波数特性 》 《 5極管接続時の雑音歪率 》 《 3極管接続時の雑音歪率 》 《 5極管接続時の入出力特性 》 《 3極管接続時の入出力特性 》 |