ボウリングのルール      

1.基本的ルールについて

(1)隣のレーンと同時に投球してはならない。常に右側レーンの投球者が優先。
(2)ロフトボール禁止。「ドン」と音をさせて投げてはならない。
(3)ボウリングは飲酒状態でプレイしてはならない。勿論、プレイ中の飲酒も禁止です。
(4)アプローチ(助走して投球するところ)は水分を極端に嫌います。飲み物には気をつけねばならない。
(5)ファールラインを踏み越えて投球してはならない。
(6)ナイスプレーには拍手を送る。
(7)着帽してプレイしてはならない。
(8)スペア−の場合、次の1投で倒したピン数を加算する。
(9)ストライクの場合、次の2投で倒したピン数を加算する。

以上がボウリングの基本的ルールです。

2.レーンについて

 レーンの長さ(ファールラインからヘッドピンまでの距離)はいくらかご存知ですか。 野球のピッチャーズプレートからホームベースまでの距離と同じ60フィート(18.288m)です。 そして、幅は41インチ(1.0414m)以上42インチ(1.0668m)以内と決められています。
 材質は木製が多いですが最近はプラスチック製のレーンも多くなりました。 木製の場合は1インチ幅の板が使用されていますが、プラスチックレーンの場合は木製と同じように表面に板の継ぎ目が印刷されていて、足の位置、ボールを落とす位置等を決める場合の目安とします。 模様が全く無い場合はたとえプロであっても良い点数は出せないと思います。
 下の図はレーンメンテナンスを実施後の状態です。実際は幅1m長さ18mですから、下図は少し幅が広くなっています。 レーンオイルは機械(レーンロボット)を使用して、ファールラインから25〜35フィート付近まで、中央を厚めに、外側向かって、だんだん薄くなるように塗布されています。

3.ピンについて

 遠くから見ればあまり大きい感じはしませんが、高さ15インチ(38.085cm)最大径は4.77インチ(12.105cm)あり、一升瓶と同じぐらいです。 重さは3ポンド6オンス(1,531g)以上、3ポンド10オンス(1,645g)以内と決められています。 1施設では全て同じ規格(重さ)のピンが使用されています。
ちなみに、重いピンは倒れにくく、反対に軽いピンは倒れやすい傾向があります。3ポンド10オンスの重いピンが使用されている場合は、ストライクの確率が下がります。 一番重いピンと一番軽いピンの重量差は、4オンス(114g)ですが、10本合わせれば2ポンド8オンス(1.14kg)となり、影響が大きくなります。  一般には3ポンド8オンスあたりが使用されているようです。
 右の写真は子供たちからプレゼントされた飾り物のピンですが、色が違っているだけで、構造、大きさ等は実物の白いピンと同じです。 実際に10本のピンの内1本だけ赤いピンを混ぜて使用しているボウリング場もあります。 ピンの内部は寄木細工で作られ、底の部分のみプラスチックが使用されています。

4.ボールについて

 ボールの重さは16ポンド(7.257kg)以内で非金属製のものと規定されています。寸法は円周が最大27インチ(68.58cm)以内、最小26.704インチ(67.828cm)以上で、直径は最大8.595インチ(21.831cm)以内、最小8.5インチ(21.59cm)以上と決められています。
 最近のボールはカーバイド系の材料を混ぜたリアクティブウレタン製が多く使われいます。 よく曲がり、ピンのはじきが良くなっています。
 内部構造もボールにより異なり、大きく曲がるもの、小さく曲がるもの等があります。 ハウスボール(ボウリング場備え付けのボール)はポリエステル製のもので、あまり曲がらなく、ピンのはじきも良くありません。
 リアクティブウレタン製のボール摩擦係数は、オイル上では非常に小さく、オイルの無い部分では非常に大きくなります。 ボールの回転方向にもよりますが、一般には少しでもオイルがあれば滑走し、オイルの無いところでは、レーンとの摩擦により急激に曲がリます。 新しいボールは、表面に付着したオイルが直ちにボールの内部にしみこんで、常にボール表面は乾いた状態に維持され、よく曲がります。
しかし、投球数が多くなるにしたがって、内部にしみ込んだオイルが飽和状態になれば、このボールの特徴が失われ滑走する距離が長くなり、曲がりが小さくなります。そのため、ボールを暖め、しみ込んだオイルを抜いて やる必要があります。邪道ですが、炎天下の車のトランクにボールをおいておけば、ボールバックの底にオイルが溜まるほど流れ出ます。 実際は、ボウリング場にオイル抜きの装置が設置してありますので、それを使用します。(有料)
 右上の写真は、現在私が使用中のボウリングボールです。 左から順にカーバイド混入型リアクティブウレタン、普通のリアクティブウレタン、ポリエステルのボールです。 左のボールは大きく曲がり、中央のボールは奥まで行って鋭く曲がります。 右のボールはほとんど曲がらず、10番ピン専用のボールです。

 ボールのスピードはどれくらいでしょうか。 時速15〜30km程度が一般的で、時速25km程度が良いとされていますが、その理由は次の通りです。 ボールはピンの最大径の位置より僅か下の部分に当たります。
 そのため、ボールのスピードが速すぎるとピンが斜め上に飛んでしまって、ストライクの確率が下がる場合があるためです。 反対に遅いとボールの曲がりが大きくなり、コントロールが難しくなります。
 ボールに空ける指穴は5個(指の数と同じ)まで認められていますが、一般には3個がほとんどです。 穴の間隔についてはフィンガー(中指、薬指)の第1関節まで差し込むタイプ(フィンガーグリップ)と第2関節まで差し込むタイプ(コンベンショナルグリップ)とがあります。
 第1関節まで挿入するタイプの方が、ボールが良く回転しボールに威力がありますが、コントロールに難があるため練習量が豊富な人でなければ使いこなすことは難しいですね。 アメリカのプロボウラーの中には、中指と薬指2本で投球する選手もいます。 親指を入れる穴がありません。そのボールの回転はすさまじいものですが、手のひらが小さい日本人には、とても真似の出来ないことでしょう。 なお、ハウスボールは全てコンベンショナルグリップです。
 ボールの重さはプロはほとんどが15ポンド以上(女子プロでも)ですが、ハウスボールでは男性12〜15ポンド、女性10〜12ポンド、子供は10ポンド以下のものが適しています。 もちろん、指穴が合っていなければ投げられませんが。

5.ボウリングシューズについて




 ボウリングシューズには右利き用と左利き用があり、上の写真は右利き用です。 左足用の裏は皮製で、ヒールの部分がゴムです。そして、右足用の裏は全てゴムが使用されています。 つまり、左足はスライドするように、右足はスライドしないようになっています。左利き用の場合はその逆です。
 ハウスシューズ(ボウリング場貸し出し用)は右利き、左利きのどちらにも対応できるように、左右とも皮が使用されています。 そのため、蹴り足(右利きの場合は右足、左利きの場合は左足)が滑って、投げ辛い状態になります。
 なぜ、スライドしなくてはならないのでしょうか? ボウリングはタイミングのスポーツです。 いつも正確に同じタイミングで投球できる場合は、テニスシューズでも大丈夫ですが、そのような人はほとんどいません。 どうしても手と足のタイミングが僅かではありますが狂っています。
 その時、スライドしていれば、その間にタイミングの狂いを調整して投球することが出来ます。 また、スライドすることにより、ひざの負担が軽減されます。
 しかし、アプローチ(助走して投球する部分)の状態によっては、スライドする長さが違ってきます。 そのため、裏の皮やヒール部分が交換出来る(スライド長さを調整出来る)ボウリングシューズが販売されています。 私のボウリングシューズにもそれぞれ4種類が交換用として付属していますが、実際に使用しているものは2種類です。(上の写真参照)
 スコア−アップの第一段階は「マイシューズ」購入です。第二段階が「マイボール」購入でしょうか。

6.その他のグッズ

 ボールを曲げる道具として、マングース、メカテクター等があります。 いずれも手首が後ろに曲がらないように固定し、サム(親指)が抜けやすくするためのものです。 サム(親指)が抜けた後、中指と薬指にボールの重さを感じる(2本の指にボールが乗っている)ことが出来れば、ボールは良く回転し、ピンをより多く倒す事が出来ます。 つまり、ストライクの確率が高くなります。

 右上の写真は私が実際に使用している「メカテクター」です。

 ボウーラーの多くは親指の外側に、あるいは中指、薬指にテープを貼ります。 その目的は皮膚を保護するため、指の抜けるタイミングが汗等で変化することを防ぐために使用します。 ボウリングはタイミングのスポーツです。

 右下の写真はボールバッグです。左は1個用、右は2個用(キャリアー付き)です。 3個用までありますが、3個用は重くて大変です。一般的には2個用が多く使われています。 私は1個用と2個用を使用しています。





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