《製作過程》 (1) |
3C−2Vの被覆を切り取った状態。 ナイフで外被に切り込みを入れ、取り除く。カッターナイフ等、あまり切れ味の鋭いものでは、シールド被覆に傷が付くので注意が必要である。 同じ同軸ケーブルであっても、メーカーにより太さに若干の相違が見られるが、外径の細いものはシールドの網目が荒い等、品質があまりよくないと思われる。 |
(2) |
3C−2Vの端末処理後 外側のシールドに細い導線(30芯ビニールコードの銅線数本)を巻き、半田付けを行う。 このとき、手早く行わないと、ポリエチレン絶縁体が溶けてしまうので、注意が必要である。 そのあと、余分のシールドを切断する。 |
(3) |
ピンプラグに半田付け 半田付けを行う前にピンプラグと突き合わせ、芯線、シールド被覆長を確認しておく。 反対側の作業を行う場合は、本体のカバー、スプリング、絶縁チューブ(付属している場合)、赤黒のリング(付属している場合)等をケーブルに順序、向きを確認して差し込んでおく。 |
(4) |
完成 続いて、反対側についても同じように取り付けて、立派なピンケーブルの完成である。製作所要時間は両側で30分程度である。 |
《測定方法》 続いて測定を行った。測定方法は下図ような、簡単なブリッジを製作し、静電容量測定には10KHZの信号、直流抵抗測定にはDC6Vを使用した。 デジタルテスターを用いた場合、1Ω以下の値はリード線の直流抵抗の影響を受けて、正確な測定が出来ない。 |
測定に使用した自作交流ブリッジ(ケーブルの先端は開放状態で測定) 交流mV計の値が最小値を示すVRの値を読み取る。そのときのVRの抵抗値をRo(KΩ)とし、ケーブル長をL(m)すれば、ピンケーブルの静電容量C(PF/m)は C=(10000×1/Ro)/L (PF/m) で求められる。 |
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同じく直流ブリッジ(ケーブルの先端は短絡状態にてループ抵抗を測定) 上記と同じくデジタルテスターが最小値(この場合は0mV)となるVRの値を読み取る。 そのときのVRの抵抗値をRo(KΩ)とし、ケーブル長をL(m)すれば、ピンケーブルのループ抵抗R(Ω/m)は R=(100×0.5/Ro)/L (Ω/m) で求められる。 |