FF165Kバックロードホーン    

 平成14年の9月に試作したFF125Kバックロードホーンが好結果を得ることが出来たので、新たに16cmSP用BKHを製作した。
 予算は25,000円以内としたので、おのずと使用できるSPは限られるが、「マグネットの重量は出来るだけ多く、価格は安く」の条件で探し、FF165Kに決定した。
 BKH製作にあたり最大の課題は木板の正確な切断と思われる。幸いにして、今はホームセンターが切断を行っているので、精度が要求される部分のみ(下図)依頼し、後は自分で切断した。
 BOXの設計にあたり、「バックロードホーンエンクロージャ設計支援プログラム」(インターネットで検索すれば見つかる)を使って1818mm×909mmの合板で無駄が出ないように計算し、 最終的に外形寸法900×330×450(板厚15mm)の寸法になるまでシュミレーションして決定した設計図が左図である。
 製作には、木ねじ(3.5×34)200本あまりと木工用接着剤がかなり必要であり、体力と腕力に自信のない方は充電式電動ドライバーを使用した方が無難である。 安いものであれば5000円前後で販売されている。1台購入しておけば何かと便利である。気をつけなければならないことはSPコードの配線をしておかないと組み立てたあとでは難しくなる。
 完成後、プリアンプ無しで試聴してみると思ったほど低音が出ていなかった。仕方なくトーンコントロール付きの専用プリアンプを製作して接続した。 低音をいっぱいに上げてもあまり不自然でなく、ホーンロードが十分かかってコーンの動きも少なく、BKHの威力に感激している。ただ、使用スピーカーのFF165Kは、中高音に癖があるように思う。 出来れば他のSPもテストしてみたいと思っている。

 Cool Edit 2000を使って測定した結果は下図の通りである。低音はコントロールを最大にした方がフラットになっている。 なお、400HZ以下に多くのピークとディップが発生しているが、これはBKH独特の特性と思われる。1100HZに大きなディップが発生しているが原因はよく判らない。 比較のため、ホーン開口部を書籍で塞いだ状態のF特測定も実施した。
 なお、前回試作したBKHはFE127Eを取り付けて、TVの音楽番組に使用しているが、12cmBKHでもTV内蔵のSPとは比較にならず、重宝している。 なお、FE127EはAV用に設計されているので、TVのすぐそばに設置してもTV画面に影響はないが、FF125K等はTVとの間に30cm角程度の鉄板(0.5mm程度のブリキ板で十分である)を挿入して磁気シールドを施さなければ、画面に影響が出る。




低音コントロールフラット

低音コントロール最大

低音コントロールフラット(ホーン開口部閉)

低音コントロール最大(ホーン開口部閉)


 一般のバスレフボックスよりもインピーダンス上昇が大きくなっている。 140HZの小さなピークは板厚不足か、あるいは施工不良と思われますが、分解不可能状態ですからどうにもなりません。 外部から補強すれば改善されるかも知れません。


FF165Kバックロードホーン
上部は5HH17G、および17KV6A×6SEPPOTLアンプ

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