聴取位置移動による音の干渉現象   平成16年10月17日   

 前回のパートVの測定実験の後、スピーカーの配置を変更したので、再測定を実施する。 測定時のスピーカーおよびマイクロホンの配置は下図の通りであり、今回は、音の干渉現象のみの測定を行う。 また、アナライザーの解析データを対数目盛と直線目盛の両方で表示する。 いずれにしても、前回のパートVとはスピーカー配置等が異なっているのみであるから、ほぼ同じ内容の実験である。
 なお、中音と高音のクロスオーバー周波数は10,600HZに変更、スピーカーの極性はスコーカーのみ逆極性、マイクロホン高さ80cmで測定を実施した。 測定位置、使用機器等は下図の通りである。




《 測定条件及び測定結果 》

     (1) 左右スピーカー中心位置  第1図
     (2) 中心から左へ10cm移動 第2図
     (3) 中心から左へ20cm移動 第3図
     (4) 中心から左へ30cm移動 第4図
     (5) 中心から左へ40cm移動 第5図




 今回、周波数が直線目盛のデータを合わせて表示したことにより、ディップが規則正しく発生していることがはっきりと読み取れる。 移動距離が大きくなると、400HZ以下まで影響が現れている。 しかし、干渉による大きな違いが測定データ上に在るにもかかわらず、なぜ人の耳(脳)は僅かな違いしか聴き分けることが出来ないのであろうか。 非常に不思議な現象である。


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