一般のシングルアンプ用OPT(出力容量6W〜20Wクラス)における1次インダクタンスは10〜25Hであり、小型PP用OPTと比較しても1/10程度である。 そのため、5極管シングルアンプにおける低域特性の悪化は免れない。 低内部抵抗の3極管を使用し、大型のOPTを採用すればかなり良好な低域特性が得られるが、それでも小型PPアンプ並みである。 低域時定数 Tf (H/KΩ)は で求められる。その時の低域遮断周波数 fl (HZ)は となる。なお、右表では3結時の内部抵抗が5極管接続時の1/20に低下すると仮定して計算している。 5極管(ビーム管)では低域遮断周波数が50HZ近くになる場合もあり、低域特性はかなり犠牲にならざるを得ない。 一方、3極管(5極管の3極管接続を含む)では一部の球を除いて20HZ未満となっている。特に直熱3極管では概ね10HZ以下となっている。 低内部抵抗管用として市販されているOPT、たとえばPMF−20W−600Sなどでは、負荷抵抗を小さく、許容電流を大きくした影響で1次インダクタンスが小さくなり、低域遮断周波数が高くなる場合もある。 せめて3Hもあれば十分であるが。 となる。また、OPTの巻き数比を n としたとき、OPT2次側出力における残留リップル電圧 Ero は |
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